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【座談会】特別な事情がある家庭の保活座談会
座談会

【座談会】特別な事情がある家庭の保活座談会

保活コラム|更新日: 2026-04-11

ひとり親、障害のある子、夫の育休。「普通の保活」では通用しない特別な事情を持つ3人のママが、支援制度と工夫を語ります。

「普通の保活」では通用しない、特別な事情への向き合い方

保活のルールや支援制度は、「普通の家庭」を想定してつくられていることが多いです。でも、ひとり親家庭、障害のある子、育休中の親など、「特別な事情」がある家庭も少なくありません。そうした家庭の保活は、どのような課題があり、どう乗り越えるのか。3人のママに、赤裸々な経験を語ってもらいました。

参加者自己紹介

司会: 本日は、特別な事情がある家庭の保活について、お話しくださる3人の皆さんをお招きしています。自己紹介をお願いします。

鈴木ひろみさん(30歳、首都圏郊外、ひとり親):子どもを育てるひとり親です。ひとり親家庭の優先枠を活用して、保育園に入園させました。ひとり親ならではの課題と支援について話します。

中村りかさん(36歳、政令市、パート):障害のある子を育てています。支援学級への進学も視野に入れながら、保育園選びをしました。障害児保育の実態についてお話しします。

松本あやさん(29歳、首都圏、共働き):夫が育休を取得しました。その結果、保活の点数構成が大きく変わり、独特の課題が生じました。育休と保活の関係について話します。

ひとり親家庭の保活は「優先」なのに大変な理由

司会: 鈴木さんは、ひとり親家庭の優先枠を活用されたとのことですが、どのような制度ですか。

鈴木ひろみ: 多くの自治体では、ひとり親家庭に対して、保育園入園の加点があります。私の自治体では、おそらく +20点程度の加点があると思われます。これは、フルタイム共働きの基本点数以上の加点です。

司会: それだけ大きな加点があれば、入園は簡単では。

鈴木ひろみ: 理論的にはそうなのですが、現実はそこまで単純ではありません。加点があっても、提出書類に不備があると、加点が受けられないことがあります。また、その加点が「本当に正しく計算されているのか」が不透明な場合も多いです。

司会: 具体的には。

鈴木ひろみ: 私は、離婚調停の書類、子どもの戸籍謄本、養育費の有無を証明する書類など、多くの書類を提出しました。でも、「この書類では不十分」と言われ、追加書類を求められたことがあります。その判断基準が、自治体によって、また担当者によって異なるんです。

中村りか: 大変ですね。ひとり親だからこそ、支援が必要なはずなのに。

鈴木ひろみ: その通りです。それと、ひとり親家庭は経済的に厳しい場合が多いのに、書類作成代行サービスなどは利用できません。全て自分で対応します。その手間と心身の負担は、かなり大きいです。

障害のある子の保活、親の葛藤と支援施設

司会: 中村さんは障害のある子をお持ちとのことですが、保育園選びはどのように進めましたか。

中村りか: まず、子どもの障害が発見されたのが、生後8ヶ月のときです。その時点では、保育園が必要な状況でしたが、「障害児を受け入れてくれる認可保育園があるのか」という不安がありました。

司会: 実際はどうでしたか。

中村りか: 多くの自治体では、認可保育園に「加配保育」という制度があります。障害のある子に対して、専任の保育士を配置する制度です。ただし、全ての園が対応しているわけではありませんし、加配人数にも限りがあります。

司会: 受け入れてくれる園を見つけるのは大変でしたか。

中村りか: 本当に大変でした。自治体の保育課に電話をして、「障害児の受け入れ実績がある園はどこか」と聞きました。その上で、園の見学に行き、「うちの子を受け入れてくれるか」を相談しました。最終的には、受け入れてくれた園が見つかりましたが、プロセスは長かったです。

松本あや: その判断基準も、園によって異なるんでしょうね。

中村りか: そうですね。加配保育の有無、スタッフの専門知識の有無など、園によって対応能力が大きく異なります。その上、子どもの障害の程度によって、対応できる園が限定されます。私の場合、最終的に入園できた園は、療育施設と連携している園でした。その連携がとても心強かったです。

夫の育休と保活のポイント

司会: 松本さんは、ご主人の育休を活用されたとのことですが、保活にどう影響しましたか。

松本あや: 実は、複雑な影響がありました。夫が育休を取得した時点で、世帯の「労働状況」が変わります。多くの自治体では、親の労働状況に応じて点数が決まるので、その影響を受けます。

司会: 具体的には。

松本あや: 夫が育休中の場合、「現在、求職活動をしているか」「育休はいつまでか」といった情報が重要になります。夫が育休から復帰する日まで待つと、保育園の入園タイミングが遅れる場合があります。その結果、空いている園の選択肢が限定されます。

鈴木ひろみ: 育休ということで、点数が変わるんですか。

松本あや: そうなんです。多くの自治体では、育休中は「実質的に働いていない」と判断される傾向があります。そのため、点数が低くなることもあります。ただし、自治体によって、育休の扱いは異なります。

司会: では、どのように対応しましたか。

松本あや: 自治体の保育課に詳しく相談して、「夫の育休を考慮した上での点数」を事前に把握しました。その上で、「妻の点数」「夫の点数」の合算で判断してもらうよう、書類に明記しました。

中村りか: 事前に情報を得ることが、本当に重要なんですね。

松本あや: 本当にそうです。育休の制度をフルに活用したいなら、保活との時間軸をきちんと調整することが大事です。

情報収集の苦労と自治体の窓口活用

司会: 皆さん共通して、情報収集に苦労されたようですが。

鈴木ひろみ: ひとり親の保活について、ネットに書かれた情報は少ないです。特に「ひとり親だからこその課題」について、まとまった情報源がありません。自治体の窓口で直接聞くしかありませんでした。

中村りか: 障害児の保活も同じです。「障害児がいる場合、どの園に相談すればいいのか」という基本的な情報さえ、まとまっていません。自治体に電話をして、一から聞き出すしかありませんでした。

松本あや: 育休を取得する場合も、「保活にどう影響するのか」という情報が不足しています。私は自治体に何度も電話をして、「教えてください」という姿勢で、情報を収集しました。

司会: では、自治体の保育コンシェルジュの活用は。

鈴木ひろみ: 保育コンシェルジュは、本当に重宝しました。ひとり親という立場で、「このような状況ですが、どうしたらいいでしょうか」と相談すると、丁寧に対応してくれました。その上、「この園なら、ひとり親家庭の受け入れ実績がありますよ」という具体的なアドバイスをしてくれました。

中村りか: 保育コンシェルジュは、障害児の受け入れ実績のある園の情報も持っていました。その情報がなければ、見学に行く園を絞り込めませんでした。

松本あや: 育休の扱いについても、保育コンシェルジュが自治体の内部ルールを説明してくれました。その上で、「どういう申し込み方法なら、有利になるのか」というアドバイスもくれました。

周囲の理解と支援の重要性

司会: 保活プロセスで、周囲の支援が必要だったことはありますか。

鈴木ひろみ: ひとり親という立場は、時々「あの人は特別」という目で見られます。保活の説明会でも、「ひとり親だから優先」という誤解を受けることがあります。実際には、加点があっても競争があるのに。その誤解を受けると、心が折れそうになります。

司会: では、支援は。

鈴木ひろみ: 親族からの支援が、とても大きかったです。書類の作成を手伝ってもらったり、面談のときに話をサポートしてもらったり。1人だと、心が折れていたと思います。

中村りか: 障害のある子の場合も、親族の支援は重要です。療育施設への送迎や、医学的な情報の収集など、本当に大変です。親族が支援してくれることで、保活に専念できました。

松本あや: 夫の育休という制度自体が、周囲に理解されないことがあります。「なぜ男が育休を取るのか」という言及を受けることもあります。そうしたプレッシャーの中で、保活をするのは大変でした。ただ、同じような家庭のママ友が見つかると、精神的な支えになります。

同じ境遇の人へのアドバイス

司会: 最後に、同じような特別な事情がある人へのアドバイスをお願いします。

鈴木ひろみ: ひとり親だからこそ、「制度を使う」ことに躊躇しないでください。ひとり親加点は、制度として存在します。それを活用することは、決して恥ずかしいことではなく、制度の正当な利用です。自治体の保育課に何度でも電話をして、情報を得ることを勧めます。

中村りか: 障害のある子がいる場合、「普通の保育園に預けたい」という気持ちは分かりますが、加配保育のある園や療育施設と連携している園など、サポートが充実した環境を選ぶことを強くお勧めします。子どもにとって、スタッフが不足している園は、大きなストレスになります。

松本あや: 育休を活用される場合は、保活のタイミングを事前に把握することが大事です。育休から復帰するタイミングと、保育園の入園タイミングのズレが、選択肢を限定します。保育課に相談して、「最適な申し込みタイミング」を把握してください。

鈴木ひろみ: 総じて、「自分たちの状況は特別」という認識を持って、自治体に相談することが大事です。標準的なアドバイスは、特別な事情には当てはまりません。自治体の保育コンシェルジュは、その役割のためにいます。遠慮なく相談してください。


※ この記事は保活経験者の体験をもとに構成したものです。制度の詳細はお住まいの自治体にご確認ください。

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免責事項:この記事の情報は2026-04-11時点のものです。最新情報は各自治体の公式サイトをご確認ください。 当サイトの情報により生じた損害について一切の責任を負いかねます。