多胎妊娠と分かると、費用の心配が先に立ちます。ただ公的な保障も人数や期間に応じて増えるようになっています。まずそこを確かめます。
出産育児一時金は人数分
出産育児一時金は子ども1人につき原則50万円です。双子なら100万円、三つ子なら150万円になります。多胎だからといって1人分しか出ない、ということはありません。
出産手当金の対象期間が長くなる
出産手当金の対象期間は、単胎では出産の日以前42日からですが、多胎妊娠では98日に延びます。産後は同じく出産の翌日以後56日目までです。
| 産前 | 産後 | |
|---|---|---|
| 単胎 | 42日 | 56日 |
| 多胎 | 98日 | 56日 |
多胎妊娠は早い時期から休むことが多いため、この差は実際の生活に効いてきます。
国民年金保険料の産前産後免除も、単胎は4か月間ですが多胎妊娠は6か月間に延びます。自営業・フリーランスの方は忘れずに届出をしてください。
管理入院になったときの費用
多胎妊娠では、切迫早産などで管理入院になることがあります。この場合は治療にあたるため健康保険が適用され、高額療養費の対象にもなります。
ただし入院が長引くと、高額療養費の対象外の費用が積み上がります。
- 差額ベッド代(管理入院は長期になりやすい)
- 入院中の食事代の一部
- 家族が通うための交通費
- 上の子がいる場合の預け先の費用
令和8年8月からの高額療養費制度には年間上限ができました。8月から翌年7月までで積み上がった自己負担が年間の上限に達すると、その先は還付されます。長期の入院がある年は、この年間上限が効いてきます。
医療保険の入院給付金は日数の上限を見る
管理入院が長引く可能性を考えると、民間の医療保険では1入院あたりの支払限度日数が重要になります。60日型が多いですが、120日型などもあります。
ただし妊娠が分かってから入る場合は、今回の妊娠・出産に関わる部分が対象外になるのが一般的です。多胎と分かってから慌てて入っても、管理入院には使えないことが多い点は知っておいてください。
育児の負担は費用だけではない
双子・三つ子の育児は、単純に人数倍の手間になるわけではありません。同時に泣く、同時に授乳が必要になるという重なりがあります。
自治体によっては多胎家庭向けの支援があります。
- 多胎妊婦への健診費用の追加助成
- 移動支援(タクシー券など)
- 多胎家庭向けのヘルパー派遣
- ピアサポート(多胎児の親どうしの交流)
内容は自治体ごとに違います。お住まいの自治体のページとあわせて、母子保健の窓口で確かめてみてください。
保育園の入りやすさにも関わる
多胎児の入園は、きょうだいが同じ園に入れるかという論点が加わります。自治体によっては多胎児やきょうだい同時申込みに加点があります。点数の基準は自治体ごとに違うので、住んでいる場所の基準を確かめておくと見通しが立ちます。
備えを考えるとき
多胎の場合、公的な保障も増える一方で、読めない出費と手間が増えます。何にどれだけ備えるかは、上の子の有無・働き方・住んでいる自治体の支援で変わります。
ママ向けの保険無料相談のような窓口で、公的な保障の確認と足りない部分の整理を一度にしておくと、出産前の落ち着かない時期に判断材料が揃います。