すでに保育園に通っているお子さんがいる家庭が引っ越すとき、多くの場合は転園が必要になります。このとき気になるのが「転園の申込は、新規の申込より不利になるのか」という点です。
当サイトが収録する459自治体の公式な入園選考基準を集計したところ、143自治体(31.2%)が転園希望に対する減点を設けている一方、47自治体(10.2%)は逆に転園に加点していることがわかりました。
この記事のデータについて
当サイトが各自治体の公式資料から収録した459自治体分のデータを集計しました(2026年8月時点)。全国1,741市区町村すべてを調査したものではありません。
転園に減点を設けている自治体
| 自治体 | 減点 | 条件 |
|---|---|---|
| 神奈川県綾瀬市 | -30点 | 転園希望 |
| 山形県天童市 | -20点 | 転園申込 |
| 岡山県浅口市 | -15点 | 特別な理由なく転園を希望 |
| 千葉県成田市 | -8点 | 4月1日以外の転園申込 |
| 東京都調布市 | -6点 | 転園の申込み |
| 東京都青梅市・小金井市 | 各-5点 | 転園の申込み |
| 京都府向日市 | -3点 | 年度途中での市内保育施設からの転園希望 |
| 熊本県山鹿市 | -3点 | 市内転園 |
| 千葉県君津市 | -2点 | 送迎可能範囲(片道30分程度)での転園 |
減点されるのは「自己都合の転園」が中心
表をよく見ると、多くの自治体が減点に条件を付けていることがわかります。
- 岡山県浅口市は「特別な理由なく転園を希望していますか」という設問で、理由があれば減点対象外です
- 千葉県成田市は「4月1日以外の転園申込」に限定しています
- 京都府向日市は「年度途中での転園希望」が対象で、さらに「既に兄弟姉妹が利用中の施設を第1希望とする場合は対象外」と定めています
- 熊本県山鹿市は「3歳未満児のみの受け入れを行う施設を卒園する児童」「他校区から自校区の施設への転園を希望する3歳以上児」を減点対象から除いています
- 千葉県君津市は「きょうだいが第1希望の保育施設に在園しているときは適用除外」としています
つまり、転居・きょうだいの事情・施設側の事情による転園は、減点されないケースが多いということです。「引っ越したから転園する」は多くの自治体で正当な理由にあたりますが、判断は自治体ごとに異なるため必ず確認してください。
逆に加点される転園もあります
47自治体は転園・移行に加点を設けていました。とくにきょうだいを同じ園にまとめるための転園は手厚く評価されます。
| 自治体 | 加点 | 内容 |
|---|---|---|
| 福岡県須恵町 | +50点 | 兄弟姉妹が在園する同一施設への移行希望(年度更新時のみ) |
| 福岡県八女市 | +50点 | 申込児童の状況による調整 |
| 石川県金沢市・白山市/北海道小樽市 | 各+35点 | 転園希望 |
| 神奈川県綾瀬市 | +20点 | きょうだいが在園する施設への転園申込 |
| 福岡県小郡市 | +19点 | 転園希望 |
| 香川県丸亀市 | +20点 | 在園施設が認定こども園・認可保育所に移行した |
神奈川県綾瀬市のように同じ自治体の中で「転園は-30点、ただしきょうだいが在園する施設への転園は+20点」と、目的によって扱いを分けている例もあります。
引っ越しで転園するときに確認したいこと
- 転居が「正当な理由」として認められるか。多くの自治体で認められますが、明記の仕方は様々です
- 4月入園と年度途中で扱いが違うか。成田市・向日市のように年度途中だけ減点する自治体があります
- きょうだいが在園している場合の扱い。減点の適用除外になったり、逆に加点されたりします
- 市外への引っ越しなら広域入所という選択肢も。転園せずに今の園に通い続けられる場合があります
市外への引っ越しで今の園に通い続けたい場合は、他の市の保育園に通える?広域入所(管外委託)の仕組みもあわせてご覧ください。お住まいの自治体の点数は保育園入園点数シミュレーターで試算できます。
このデータの引用について
本記事の集計データは、出典として「保育園入園点数シミュレーター(hoikaten.com)」を明記していただければ、記事・資料などで自由にご引用いただけます。個別の自治体の最新の取扱いについては、必ず各自治体の公式情報をご確認ください。