妊婦健診は公的医療保険の対象外です。病気ではないためで、そのままだと自費になります。そこを補うのが自治体の助成です。
助成は自治体の制度
妊娠届を出すと母子健康手帳と一緒に受診票(補助券)が渡されます。これを医療機関に出すと、健診費用のうち助成される分が差し引かれます。
ただし助成の回数も、1回あたりの金額も、自治体ごとに違います。国が全国一律で決めているものではないためです。
| 自治体で変わるところ | どう変わるか |
|---|---|
| 助成の回数 | 14回程度が目安だが自治体で違う |
| 1回あたりの助成額 | 回によって額が違うことが多い(初回が高いなど) |
| 助成の方法 | 受診票で差し引く/あとから償還払い |
| 多胎の追加助成 | 健診回数が増えるぶんの追加助成がある自治体もある |
| 超音波検査の扱い | 助成の回数に上限があることが多い |
助成額を超えた分は自己負担です。健診の内容や医療機関によって費用は変わるため、受診票を使っても窓口で支払いが出ることがあります。「タダになる」わけではありません。
里帰り出産のときは手続きが要る
ここが見落とされやすい部分です。受診票は原則としてその自治体と契約している医療機関でしか使えません。里帰りして県外の医療機関にかかる場合、そのままでは使えないことがあります。
多くの自治体では、いったん自費で払ってからあとで申請して払い戻しを受ける(償還払い)形になります。
里帰り先で受診したときの領収書と明細書を必ず取っておく。これがないと払い戻しが受けられません。
未使用の受診票も取っておく。申請時に提出を求められることがあります。
申請の期限を確認する。出産後◯か月以内など期限があるのが普通です。
里帰り前に窓口で聞いておく。手続きの流れも必要な書類も自治体ごとに違うので、出発前に確かめるのが確実です。
妊娠中に引っ越すとき
転出すると、それまでの自治体の受診票は使えなくなります。転入先の自治体で交換の手続きをすることになります。
- 未使用の受診票を持って転入先の窓口へ行く
- 母子健康手帳はそのまま使える(全国共通)
- 助成の内容が変わるため、残りの回数や金額が変わることがある
妊娠中の引っ越しでは、妊婦健診だけでなく、妊婦のための支援給付・産後ケア・子ども医療費助成の条件もまとめて変わります。転入先の子育て支援の窓口で、使える制度を一度に確認しておくと取りこぼしが減ります。
自分の自治体を調べるには
妊婦健診の助成内容は、自治体の「母子保健」や「妊娠・出産」のページに載っています。金額まで書いてあることが多いので、妊娠届を出す前に一度見ておくと見通しが立ちます。
保育園の入りやすさや点数の基準も自治体ごとに違います。住んでいる自治体のページから、保活の側の情報もあわせて確かめられます。
健診の自己負担を含めた見通し
妊婦健診の自己負担は、1回あたりは大きくなくても回数がまとまるとそれなりの額になります。ここに出産費用、育児用品、里帰りの交通費が重なります。
出産までにかかるお金の全体像は出産費用の記事にまとめています。公的な保障で賄われる部分を確かめたうえで、足りない分をどう用意するかを考える順番になります。判断に迷うときはママ向けの保険無料相談のような窓口を使う手もあります。