産後ケア事業は、出産後の母子に対して心身のケアや育児のサポートを行う市区町村の事業です。地域子ども・子育て支援事業に位置づけられており、国・都道府県・市町村の役割が定められています。
3つの形がある
| 形 | 内容 |
|---|---|
| 宿泊型 | 施設に泊まって、休養しながらケアと育児の相談を受ける |
| 日帰り型(デイサービス型) | 日中だけ施設で過ごす |
| 訪問型(アウトリーチ型) | 助産師などが自宅に来る |
どの形を実施しているかも自治体によって違います。3つ全部がある自治体もあれば、訪問型だけという自治体もあります。
費用は自治体で変わる
産後ケアの利用料は自治体が定めます。同じ宿泊型でも、住む場所によって自己負担の額が違います。
- 1回(1日)あたりの自己負担額
- 利用できる回数・日数の上限
- 住民税非課税世帯などの減免があるか
- 多胎の場合に上限が増えるか
自己負担があるとはいえ、同じサービスを自費で使う場合と比べれば大きく抑えられるのが普通です。産後ケアを実施していない民間施設の宿泊費と比べると差がはっきりします。使えるなら使う価値があります。
申し込みは産前からできることが多い
ここが実務的に大事な点です。多くの自治体で、出産前から申し込みができます。産後に体調を崩してから探し始めると、手続きの時間と空き状況で間に合わないことがあります。
妊娠中に、自分の自治体の産後ケアの内容を調べる。妊婦のための支援給付の面談のときに聞くのが効率的です。
使えそうなら産前に申請しておく。使わなければキャンセルすればよい、という運用の自治体が多くあります。
実施している施設を確かめる。里帰り先で使えるかどうかは自治体によって扱いが違います。
里帰り出産のときは要確認
産後ケアは住民票のある市区町村の事業です。里帰り先の自治体の事業をそのまま使えるとは限りません。
自治体によっては、里帰り先での利用を認めて費用を助成する仕組みを持っているところもあります。里帰りを決めた時点で、住民票のある自治体に確認しておくのが確実です。
お金だけの問題ではない
産後ケアは費用の話として捉えられがちですが、使うかどうかで産後の回復と育児の立ち上がりが変わる種類の支援です。
- まとまって眠れる時間が取れる
- 授乳やミルクの相談を専門職にできる
- 体調の変化を早く見つけてもらえる
頼れる家族が近くにいない場合や、上の子がいて休めない場合ほど効いてきます。「大変になったら考える」ではなく、産前に段取りしておくほうが結果的に楽になります。
自分の自治体を調べるには
産後ケアの内容は、自治体の「母子保健」「子育て支援」のページに載っています。住んでいる自治体のページからは保活の情報も確かめられます。
産後は保育園の申し込みや育休の手続きも重なる時期です。お金の面では育休中の家計、備えの面では生まれたあとの保障もあわせて確かめておくと、あとで慌てずに済みます。判断に迷う部分は子育て世帯向けの無料相談で整理してもらう手もあります。