年度の途中に引っ越すことになった。すでに保育園に通っているお子さんがいる家庭にとって、これは頭の痛い状況です。年度途中は募集枠がごく少なく、4月入園に比べて格段に入りにくいからです。
取れる選択肢は大きく3つあります。それぞれの特徴と注意点を整理しました。
選択肢1:引っ越し先の自治体に転園を申し込む
もっとも自然な選択ですが、ハードルは高めです。
注意したい点
- 年度途中の空きは少ない。とくに0〜2歳児クラスは4月の時点でほぼ埋まっています
- 転園に減点を設ける自治体がある。当サイトの集計では143自治体(31.2%)が転園希望に減点を設けていました。ただし転居など正当な理由があれば対象外とする自治体が多くあります
- 年度途中だけ減点する自治体もある。千葉県成田市は「4月1日以外の転園申込」に-8点、京都府向日市は「年度途中での転園希望」に-3点と定めています
詳しくは引っ越しで保育園を転園すると点数は下がる?143自治体の転園減点をご覧ください。
選択肢2:広域入所で今の園に通い続ける
住民票を移したうえで、引き続き元の市町村の保育園に通う方法です。転居先から通える距離であれば有力な選択肢になります。
メリット
- 子どもが慣れた環境を変えずに済む
- 4月のタイミングで新住所の自治体に申し込み直せるため、年度途中の激戦を避けられる
注意したい点
- 受け入れ側の自治体の児童が優先される。空きがなければ認められません
- 手続きに時間がかかる。兵庫県小野市は「入所希望日の前々月の15日までに該当市町村から公文書による依頼があった場合に限る」としています
- 選考で減点される自治体がある。福岡県柳川市は広域入所に-75点、千葉県四街道市・神奈川県葉山町は各-20点を設けています
詳しくは他の市の保育園に通える?広域入所(管外委託)の仕組みをご覧ください。
選択肢3:家族は現住所に残る(単身赴任)
転勤が理由の場合、保護者だけが先に赴任し、家族は現住所に留まるという選択もあります。子どもは今の園に通い続けられ、保活のやり直しが不要です。
さらに当サイトの集計では、99自治体(21.6%)が単身赴任などで保護者の一方が不在の世帯に加点していました。福岡県須恵町は+25点、福岡市・久留米市は各+15点です。翌年度以降に家族で合流する場合も、それまでの間は点数上むしろ有利になる可能性があります。
詳しくは転勤・単身赴任が決まったら|保育園の点数への影響と99自治体の加点をご覧ください。
3つの選択肢の比較
| 選択肢 | 向いているケース | 主な障壁 |
|---|---|---|
| 転園を申し込む | 遠方への引っ越しで通園が不可能な場合 | 年度途中の空きの少なさ、転園減点 |
| 広域入所 | 転居先から今の園に通える距離の場合 | 受け入れ側の空き状況、手続きの期間 |
| 単身赴任 | 転勤が理由で、家族が現住所に留まれる場合 | 家族の負担 |
まず確認すべきこと
- 引っ越し先の自治体の年度途中の空き状況。多くの自治体が毎月の空き状況を公表しています
- 今の園に通い続けられる距離か。広域入所の可否を左右します
- いつまでに動く必要があるか。広域入所は1〜2か月前の手続きが必要な場合があります
- 翌年4月の申込に間に合うか。年度途中が難しければ、4月入園を目標に切り替える判断もあります
いずれの選択肢でも、まずは現在お住まいの自治体の窓口に相談するのが出発点です。広域入所の申込窓口も住民票のある自治体になります。
引っ越し先の点数は保育園入園点数シミュレーターで試算できます。
ご注意
年度途中入所の取扱い、広域入所の可否、必要書類は自治体ごとに異なります。本記事は当サイト収録データと各自治体の公式資料に基づく一般的な整理です。実際の手続きは必ず自治体にご確認ください。