福山市の子ども医療費助成事業は、2023年(令和5年)10月1日から所得制限がなくなりました。一部負担金は通院4日・入院14日まで1日500円です。福山市はこの負担を残している理由を公式に説明している数少ない市でもあります。ここでは市の公式情報をもとに整理します。
一部負担金と対象
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象年齢 | 0歳から中学3年生まで(15歳到達後最初の3月31日まで) |
| 所得制限 | なし(2023年10月1日から) |
| 一部負担金 | 通院は4日まで、入院は14日まで500円(500円未満はその金額) |
負担するのは日数で数えて通院4日・入院14日までです。それを超えると、その月は同じ医療機関で負担がなくなります。1つの医療機関にかかる負担は通院が月2,000円(500円×4日)、入院が月7,000円(500円×14日)が上限になります。
対象になる条件
- こどもが福山市に住所を有すること
- こどもが健康保険に加入していること
- こどもが「ひとり親家庭等医療費」の助成および生活保護を受けていないこと
福山市外に住所があるこどもでも、就学後の特例により福山市国保に加入している場合は対象になります。詳しくはみらい世代育成課へ問い合わせてください。
2023年(令和5年)10月1日から5年間は申請できます。所得制限がなくなったことで新たに対象になった人のうち、まだ申請していない人は早めに申請してください。
市が「窓口を完全に無料にしない理由」を説明しています
福山市は一部負担金を求める理由を、次のように公式に説明しています。
窓口負担を完全に無料にすることは、いわゆる「コンビニ受診」など過剰な受診を誘発し、受診件数や医療費が増加することが懸念される。これにより多忙を極める医療現場の一層の疲弊、重症患者や救急医療など真に医療を必要とする患者への対応に影響が出ることも懸念される。
窓口で定額の負担をしてもらうことで限られた医療資源に対する適正な受診につなげる効果を期待するものであり、持続可能な制度として未来を担うこどもたちの将来負担を軽減したいと考えている。
他の自治体では負担額が書いてあるだけのことが多く、なぜその負担が残っているのかまで説明している市は多くありません。市はあわせて次の3つの適正受診も呼びかけています。
- 救急の場合を除き、平日の診療時間内に受診する
- 同じ病気で複数の医療機関を受診する「はしご受診」は控える
- 普段の健康管理をしてくれる「かかりつけ医」を持つ
他の公費負担制度を使っているとき
国の公費負担制度の受給者証(小児慢性特定疾病医療受給者証、自立支援医療受給者証(育成医療)など)を持っている場合は、対象となる医療を受診する際に次の3つを合わせて提示してください。
- 該当する制度の受給者証
- 子ども医療費受給者証
- マイナ保険証等
全国共通の制度も忘れずに
- 妊婦のための支援給付… 5万円+こどもの人数×5万円
- 出産育児一時金… 子ども1人につき原則50万円
- 出産手当金… 健康保険の被保険者が産休を取ったとき
- 育児休業給付金… 2025年4月から手取り10割相当になる期間がある
- 児童手当… 2024年10月から高校生年代まで
保育園に入れるかどうかも見ておく
福山市の保育料は世帯の住民税所得割額と子どもの年齢クラスで決まります。3歳児クラスからは無償化で利用料が無償ですが、給食費などは別にかかります。
入りやすさは地域や園で差が出ます。福山市の点数の基準と空き状況を見ておくと、申し込む前に見通しを立てられます。
中学3年生で終わることを頭に置く
福山市の助成は中学3年生までで終わります。高校生年代からは健康保険の自己負担(3割)が通常どおりかかるようになります。
加えて、子どもが入院したときに家計を直撃するのは医療費そのものとは別のところにもあります。
- 個室を希望したときの個室代
- 入院中の食事代
- 付き添いのために親が働けない期間の収入
窓口の負担が抑えられていても、この3つは残ります。特に3つめは金額が読みにくく、きょうだいがいる家庭ほど影響が大きくなります。
とはいえ、子ども本人の医療保険より親に何かあったときの保障のほうが、家計への影響は大きくなります。順番を押さえたうえで、助成の対象外になる部分を埋めるのが無駄のない考え方です。
市外へ引っ越す可能性がある場合は、転居先で条件が変わる点も頭に置いておいてください。判断に迷うときは子育て世帯向けの無料相談のような窓口で、公的な保障の確認から整理してもらう手もあります。