川崎市の小児医療費助成は、2026年9月1日(令和8年9月1日)から中身が大きく変わります。対象が高校生年代まで広がり、これまで小学4年生以上にあった通院1回500円の一部負担金がなくなります。ここでは市の公式情報をもとに、何がどう変わるかを整理します。
2026年9月1日から変わる2つのこと
| 2026年8月診療分まで | 2026年9月1日から | |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 0歳〜中学3年生 | 0歳〜高校生年代 |
| 通院の一部負担金 | 小学4年生〜中学3年生は 1回につき500円以内 | 廃止(負担なし) |
高校生年代とは18歳に達した日以降の最初の3月31日までを指します。
変わるのはこの2点だけです。入院がもともと全額助成であること、所得制限がないことは以前から変わっていません。「9月から助成が始まる」のではなく、すでにある制度の対象と負担が広がると考えるとわかりやすくなります。
これまでの一部負担金はこうなっていた
| 区分 | 0歳〜小学3年生 | 小学4年生〜中学3年生 |
|---|---|---|
| 通院 | 全額助成 | 1回につき500円以内は窓口負担 (市民税所得割非課税世帯は負担なし) |
| 入院 | 全額助成(保険適用分。食事療養標準負担額を除く) | |
| 所得制限 | なし | なし |
9月1日以降は、この表の右上にあった500円がなくなります。通院も入院も、0歳から高校生年代まで窓口での負担がない形になります。
所得制限はありません
通院・入院とも保護者の所得による制限はありません。市民税所得割が非課税かどうかは、これまで500円の一部負担金が免除されるかどうかの判定に使われていました。負担金そのものがなくなるため、9月1日以降はこの区別も関係しなくなります。
高校生年代は申請が必要です
新たに対象となる高校生年代については申請が必要です。市からは申請書類が5月22日に発送され、提出期限は6月12日とされていました。この期限を過ぎている場合でも、まずは市の小児医療費助成担当に問い合わせてください。
申請の方法は2つあります。
- ぴったりサービス(マイナポータル)からのオンライン申請
- 郵送申請
申請後に医療証が発行されます。中学3年生以下ですでに医療証を持っている場合は、この申請は不要です。
助成の対象にならないもの
健康保険がきかない費用は助成の対象外です。
- 薬容器代
- 差額ベッド代(個室代)
- 健康診断
- 文書料(診断書などの発行費用)
- 200床以上の病院での選定療養費(紹介状なしで受診したときの追加負担)
- 予防接種
入院時の食事療養標準負担額も助成の対象外です。
全国共通の制度も忘れずに
- 妊婦のための支援給付… 5万円+こどもの人数×5万円
- 出産育児一時金… 子ども1人につき原則50万円
- 出産手当金… 健康保険の被保険者が産休を取ったとき
- 育児休業給付金… 2025年4月から手取り10割相当になる期間がある
- 児童手当… 2024年10月から高校生年代まで
保育園に入れるかどうかも見ておく
川崎市の保育料は世帯の住民税所得割額と子どもの年齢クラスで決まります。3歳児クラスからは無償化で利用料が無償ですが、給食費などは別にかかります。
入りやすさは区や園で差が出ます。川崎市の点数の基準と空き状況を見ておくと、申し込む前に見通しを立てられます。
窓口の負担がなくなっても残るもの
9月1日以降、川崎市では通院も入院も窓口での自己負担がなくなります。ただし、子どもが入院したときに家計に効いてくるのは、医療費そのものとは別のところです。
- 個室を希望したときの差額ベッド代(助成の対象外)
- 入院中の食事代(助成の対象外)
- 付き添いのために親が働けない期間の収入
医療費が無料でも、この3つは残ります。3つめは金額が読みにくく、きょうだいがいる家庭ほど影響が大きくなります。
とはいえ、子ども本人の医療保険より親に何かあったときの保障のほうが、家計への影響は大きくなります。順番を押さえたうえで、助成の対象外になる部分を埋めるのが無駄のない考え方です。
市外へ引っ越す可能性がある場合は、転居先で条件が変わる点も頭に置いておいてください。判断に迷うときは子育て世帯向けの無料相談のような窓口で、公的な保障の確認から整理してもらう手もあります。