港区の子ども医療費助成は、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子どもが医療機関等で健康保険による診療・調剤を受けたときの自己負担分を区が助成する制度です。令和5年4月から高校生等まで対象が広がりました。押さえておきたいのは遡れるのが15日以内という点です。ここでは区の公式情報をもとに整理します。
遡れるのは「15日以内」です
出生、転入日から15日以内に、子ども給付係へ郵送、各総合支所区民課保健福祉係へ持参、マイナポータルによる電子申請のいずれかで申請してください。出生・転入日から15日以内に申請した場合は、出生・転入日から資格が発生します。
東京23区でも遡れる期間はばらばらです。港区・杉並区・墨田区は15日、豊島区は2か月、世田谷区・江戸川区・北区・新宿区・葛飾区・目黒区は3か月、大田区・品川区は6か月。港区は最短クラスなので、出産や引っ越しのあとは2週間を目安に手続きを済ませてください。
電子申請の場合は、マイナンバーカードおよびマイナンバーカードに対応するICカードリーダが必要です。
申請時に健康保険の資格情報が分かるものを提出できなくても、申請自体はできます。手元に届き次第、写しを提出してください。子どもが加入する健康保険の情報を確認後に子ども医療証が発行されます。「保険証がまだ届かないから」と申請を先送りにする必要はありません。15日の期限があるので、まず申請してください。
高校生が自分で申請できる場合があります
対象は、保護者と子どもが港区に住民登録があり、日本の公的な健康保険に加入していることです。生活保護法による保護を受けている人、児童福祉施設に入所している児童、里親に委託されている人は対象になりません。
高校生相当世代の児童が父母の監護(児童の生活についての通常必要とされる監督・保護)を離れている場合には、児童自身が保護者となり助成を受けることができます。
区が挙げている例は次の2つです。
・就労しており、父または母の扶養から外れ、父母と別居し監護下にない場合
・婚姻により、父または母の扶養から外れ、父母と別居し監護下にない場合
入院時の食事代も対象。ただし一旦支払います
助成の範囲は、通院・入院にかかる保険診療の自己負担分および入院時の食事療養標準負担額(入院時の食事代)です。
入院時の食事代は助成の対象ですが、医療機関窓口で一旦支払った後、区に支給申請をすることになります。領収書は捨てずに取っておいてください。
助成の対象とならないもの
- 健康保険が適用されない医療費
- 保険がきかない健康診断、予防接種、薬の容器代、文書料、入院時の差額ベッド代
- 紹介状を持たずに総合病院へ受診した場合
- 夜間休日診療等で病院が特別と認めた料金、選定療養費
- 他の医療費助成の適用分
- 学校内のけがによる、日本スポーツ振興センター給付適用による医療費
夜間や休日に大学病院等を受診した場合は、選定療養費がかかる場合があります。港区は大学病院が多い区なので、急がない受診は診療時間内にするほうが負担が軽くなります。
医療証を使えなかったときの申請
次の場合は、医療機関窓口で支払いをした後に区へ申請します。
- 東京都外の医療機関を受診したとき
- 子ども医療証を忘れて受診したとき
- 子ども医療証の取り扱いのない医療機関で受診したとき
申請に必要なものは、子ども医療助成費支給申請書、領収書の原本(受診者氏名、受診日、保険点数、金額等の記載のあるもの)、子ども医療証の保護者の口座がわかるものです。
時効により支払いができなくなる場合があるので、早めに手続きしてください。
全額自己負担したときと補装具を作ったとき
健康保険資格確認書等と子ども医療証を提示せず全額自己負担で支払った場合は、先に加入している健康保険組合に療養費の請求をします。保険診療分の7割または8割が療養費として支給されるので、その後、残りの3割または2割を子ども医療費助成制度から助成してもらうため区に申請します。
補装具(弱視のメガネ等)を作成した場合も同じで、先に健康保険組合に療養費を請求し、その後、区に申請します。
全額自己負担のときは領収書の原本を健康保険組合への申請で提出することになります。あらかじめ写しを取っておいてください。
都外の国保に変わると医療証が交付されません
新たに加入した健康保険が都外の国民健康保険か都外の国民健康保険組合の場合は、医療証を交付しません。健康保険が変わったときは届出が必要です。
また第三者が関わる行為(交通事故等)によって被害を受けた場合は、先に健康保険組合に連絡をしたうえで区に連絡してください。
更新は10月1日。手続きは不要です
子ども医療証は毎年10月1日に更新されます。10月以降対象になる子どもには、毎年9月中に更新後の医療証が送られます。
4月から小学1年生になる子どもは4月1日に乳幼児医療証から子ども医療証に、15歳の4月1日を迎える子どもは「マル子医療証」から「マル青医療証」に切り替わります。対象の子どもには3月中に新しい医療証が送られます。
全国共通の制度も忘れずに
- 妊婦のための支援給付… 5万円+こどもの人数×5万円
- 出産育児一時金… 子ども1人につき原則50万円
- 出産手当金… 健康保険の被保険者が産休を取ったとき
- 育児休業給付金… 2025年4月から手取り10割相当になる期間がある
- 児童手当… 2024年10月から高校生年代まで
保育園に入れるかどうかも見ておく
港区の保育料は世帯の住民税所得割額と子どもの年齢クラスで決まります。3歳児クラスからは無償化で利用料が無償ですが、給食費などは別にかかります。
入りやすさは地域や園で差が出ます。港区の点数の基準と空き状況を見ておくと、申し込む前に見通しを立てられます。
食事代まで助成されても残るもの
港区は入院時の食事代まで助成の対象です。それでも、子どもが入院したときに家計を直撃するものは残ります。
- 個室を希望したときの差額ベッド代(助成の対象外)
- 紹介状なしの総合病院受診や夜間休日診療等で病院が特別と認めた料金(助成の対象外)
- 付き添いのために親が働けない期間の収入
医療費が助成されても、この3つは残ります。特に3つめは金額が読みにくく、きょうだいがいる家庭ほど影響が大きくなります。
とはいえ、子ども本人の医療保険より親に何かあったときの保障のほうが、家計への影響は大きくなります。順番を押さえたうえで、助成の対象外になる部分を埋めるのが無駄のない考え方です。
区外へ引っ越す可能性がある場合は、転居先で条件が変わる点も頭に置いておいてください。判断に迷うときは子育て世帯向けの無料相談のような窓口で、公的な保障の確認から整理してもらう手もあります。