盛岡市の子どもの医療費助成は、乳幼児・小学生・中学生・高校生等の4つの制度に分かれています。どれも所得制限はありませんが、小学校入学のところで自己負担の有無が変わります。ここでは市の公式情報をもとに整理します。
就学前は全額、小学生からは自己負担が付きます
| 制度 | 対象 | 自己負担 |
|---|---|---|
| 乳幼児医療費 | 0歳から小学校入学前まで | なし(一部負担金の全額を助成) |
| 小学生医療費 | 小学生 | 課税世帯はレセプトごとに入院外750円・入院2,500円 |
| 中学生医療費 | 中学生 | 同上 |
| 高校生等医療費 | 高校生相当年齢(令和5年4月診療分から) | 同上 |
小学生以降も、住民税非課税世帯は一部負担金の全額が助成され、自己負担はありません。自己負担が付くのは住民税課税世帯だけです。
入学の年に負担が発生し始める形なので、小学校に上がるタイミングで医療費の出方が変わると考えておいてください。
「レセプトごと」の数え方が負担額を決めます
自己負担額は「レセプトごと」に付きます。レセプトとは医療機関が健康保険に請求する医療費の明細書のことで、市は次のように作られると説明しています。
- 月単位
- 患者ごと
- 医療機関ごと
- 加入保険ごと
- 診療の種類ごと(入院・入院外、医科・歯科・調剤薬局・訪問看護)
つまり同じ月でも、病院の医科と歯科は別、病院と調剤薬局も別に数えます。さらに調剤薬局で同じ月に複数の医療機関が発行した処方せんにより調剤したときは、発行元の医療機関ごとにレセプトが作られます。同じ薬局に通っていても、病院が2つなら2枚です。
複数の科にかかった月や、いくつかの病院の処方せんを同じ薬局に持ち込んだ月は、750円が思ったより重なります。
市外に住んでいても対象になる場合があります
助成対象者は、次のいずれかに該当する子どもです。
- 盛岡市にお住まいで健康保険にご加入されている人
- 盛岡市以外の市区町村にお住まいで盛岡市国民健康保険にご加入されている人
住所ではなく保険で拾う条件が入っています。盛岡市の国民健康保険に入ったまま市外に住んでいる場合も対象になるということです。他の自治体ではあまり見ない書き方なので、心当たりがあれば確認する価値があります。
県内なら窓口の支払いが不要です
| 受診先 | 扱い |
|---|---|
| 岩手県内 | 窓口でマイナ保険証または資格確認書等と一緒に受給者証を提示すると、一部負担金の支払いが不要 |
| 岩手県外 | 窓口で一部負担金を支払い、後日、市の窓口に給付申請する |
医療機関の窓口に受給者証を提示しなかった場合は、県外で受診したときと同じ扱いになります。持っていくのを忘れると、その分はあとから申請することになります。
給付申請は診療月の翌月以降に、受給者証と領収書(コピー可)を持参して市の窓口へ行きます。郵送の場合は医療費給付申請書(A4)に領収書を添付します。申請書は受給者ごとに1枚必要です。
申請は5年遡れますが、2年で時効になる医療費があります
市は「交付申請は、5年まで遡って行うことができますが、2年経過すると時効により給付を受けられなくなる医療費もあります」と案内しています。受給者証の申請自体は遡れても、その期間の医療費すべてが戻るとは限りません。
受給者証の交付申請に必要なものは次のとおりです。
- 母子健康手帳
- 健康保険等の加入状況が確認できる書類(加入予定のもの、または加入しているもの)
- 妊産婦医療費受給者証(お持ちの人のみ)
- 給付金の振込先として指定する口座の通帳やカード
- 保護者のマイナンバーがわかるもの(市外居住者のみ)
ここでいう保護者とは、お子様の生活費の大半を負担している人です。郵送で申請した場合、受給者証は申請書を受理した後、概ね2週間以内に発送されます。
助成の対象にならないもの
健康保険が適用されないものは助成されません。市が挙げているのは次のものです。
- 健康診査、予防接種、文書料
- 入院時の食事代、差額ベッド料
- 往診の交通費
保育料や預け先も合わせて考える
医療費の負担が軽くても、家計に効いてくるのは保育料の決まり方と育休中の収入のほうです。盛岡市の保育所の状況は盛岡市の保育園入園シミュレーターで確かめられます。
出産前後には出産手当金や妊婦のための支援給付、出産費用と保険も関わってきます。子ども医療費助成の全国的な仕組みを押さえたうえで、親に何かあったときの保障を先に確かめる順番が無駄になりません。
市外へ引っ越す可能性がある場合は、転居先で条件が変わる点も頭に置いておいてください。年代ごとに制度が分かれている作りは自治体によって違うので、転出先では改めて全部を確かめ直すことになります。判断に迷うときは子育て世帯向けの無料相談のような窓口で、公的な保障の確認から整理してもらう手もあります。