長崎市の制度は「こども福祉医療」という名前で、高校生世代までが対象です。自己負担は医療機関ごとに1日800円、同じ医療機関なら月1,600円まで。ただし年齢によって窓口で完結するか、あとから申請するかが変わります。ここでは市の公式情報をもとに整理します。
自己負担は1日800円・月1,600円まで
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 高校生世代までのこども (※令和5年3月31日までは中学校卒業まででした) |
| 自己負担額 | 医療取扱機関ごとに1日につき800円 ただし1月につき同一の医療機関に支払った合計額が1,600円を超えるときは1,600円 |
| 調剤薬局 | 自己負担額なし |
保険診療に係る自己負担額から、この福祉医療費の自己負担額を差し引いた額が保護者に助成されます。
1つの医療機関にかかる負担は月1,600円が上限です(800円×2日で到達)。調剤薬局は無料なので、処方せんで薬を受け取る分に負担はありません。
年齢で「窓口で終わるか、あとで申請か」が変わります
長崎市は現物給付(窓口で自己負担額だけ払って終わる方式)が使える範囲が年齢で違います。
| 年齢 | 窓口で完結する範囲 | それ以外 |
|---|---|---|
| 未就学児 | 長崎県内の医療機関 | 窓口で健康保険の一部負担金を一旦支払い、 受診した日の翌月以降に市へ支給申請 |
| 小中学生 | 長崎市・諫早市・西海市・長与町・時津町の 医科・歯科・調剤薬局 | |
| 高校生世代 | 償還払いの方法で助成が行われます(窓口で完結しません) | |
小中学生は、長崎市内でも「市長が定める医療機関」以外だと窓口で完結しません。近隣4市町(諫早市・西海市・長与町・時津町)を含む範囲の外で受診したときは、あとから市へ支給申請します。高校生世代はすべて償還払いです。
助成額は受給者証に記載の受給者名義の口座へ振り込まれます。
受給者証が届く前の医療費も償還払い
受給資格の申請や再発行の申請後、受給者証が手元に届くまでの間にかかった医療費も償還払いで助成されます。領収書の原本を必ず保管して、受給者証が届いてから市へ申請してください。
償還払いの申請は、対象者ごと・医療機関等ごと・ひと月ごとに支給申請書を用意します。申請書は1枚記載してから必要枚数分コピー(表面のみ)して使えます。複数月分をまとめて申請する場合、受給者証の写しは1部で構いません。
受給資格の申請
助成を受けるには、まず受給者の資格申請が必要です。子どもが生まれたとき、転入したとき、生活保護が廃止になったときは早めに申請してください。
必要なものは次のとおりです。
- 対象児童の健康保険の資格情報がわかるもの(いずれかの写し)
- 保険者が発行する資格確認書
- マイナポータルから出力した被保険者資格情報のPDF
- マイナポータルの被保険者資格情報画面のスクリーンショット
- 申請者(保護者)・対象児のマイナンバーがわかるもの(写し不要・申請書への記載のみ)
マイナンバーカードでも手続きできますが、保険情報の確認を行うため受給者証の送付に時間がかかります。急ぐ場合は資格確認書などを用意したほうが早く届きます。
申請先は地域センター、事務所(黒崎・池島・村松)です。郵送でも申請できます。
全国共通の制度も忘れずに
- 妊婦のための支援給付… 5万円+こどもの人数×5万円
- 出産育児一時金… 子ども1人につき原則50万円
- 出産手当金… 健康保険の被保険者が産休を取ったとき
- 育児休業給付金… 2025年4月から手取り10割相当になる期間がある
- 児童手当… 2024年10月から高校生年代まで
保育園に入れるかどうかも見ておく
長崎市の保育料は世帯の住民税所得割額と子どもの年齢クラスで決まります。3歳児クラスからは無償化で利用料が無償ですが、給食費などは別にかかります。
入りやすさは地域や園で差が出ます。長崎市の点数の基準と空き状況を見ておくと、申し込む前に見通しを立てられます。
上限があっても残るもの
長崎市の自己負担は1つの医療機関あたり月1,600円で止まります。ただし、子どもが入院したときに家計を直撃するのは、医療費そのものとは別のところです。
- 個室を希望したときの個室代
- 入院中の食事代
- 付き添いのために親が働けない期間の収入
負担に上限があっても、この3つは残ります。特に3つめは金額が読みにくく、きょうだいがいる家庭ほど影響が大きくなります。
とはいえ、子ども本人の医療保険より親に何かあったときの保障のほうが、家計への影響は大きくなります。順番を押さえたうえで、助成の対象外になる部分を埋めるのが無駄のない考え方です。
市外へ引っ越す可能性がある場合は、転居先で条件が変わる点も頭に置いておいてください。判断に迷うときは子育て世帯向けの無料相談のような窓口で、公的な保障の確認から整理してもらう手もあります。