佐世保市の福祉医療費制度は、子どもが病院や薬局にかかった際に支払った医療費の一部を助成する制度です。年代ごとに3つの制度に分かれていますが、自己負担額の考え方は共通です。ここでは市の公式情報をもとに整理します。
1か月の受診日数で上限が決まります
福祉医療費自己負担額は、病院1か所につき、1か月の受診日数が1日の場合は上限800円、2日以上の場合は上限1,600円です。
「1回いくら」ではなく「1か月に何日通ったか」で決まる形です。同じ病院に月に何回通っても、2日以上通えば1,600円で止まります。
院外処方の薬代は全額助成されます。
3つの制度と受給者証の色
| 制度 | 対象 | 受給者証 |
|---|---|---|
| 乳幼児福祉医療費制度 | 0歳から小学校入学前 | ピンク色 |
| 小中学生福祉医療費制度 | 小学生から中学生 | ― |
| 高校生等福祉医療費制度 | 16歳になる年度の4月1日から18歳になる年度の3月31日まで | うぐいす色 |
高校生等は「中学校卒業後に高校へ進学していない子どもを含む」と明記され、高校生のほか、就労や婚姻している人、学校に通っていない人も対象です。高校に通っているかどうかで区切られません。
高校生等福祉医療費制度は「令和5年4月1日以降」に受診した医療費が対象です。
高校生等については、令和7年(2025年)10月診療分から「償還払い方式」から「現物給付方式」に変更されました。それまでは一度支払って後から申請する形でしたが、いまは窓口で受給者証を出せば自己負担額だけで済みます。
県内は現物給付、県外は償還払い
| 方式 | 内容 |
|---|---|
| 現物給付方式 | 医療機関受診時に窓口で受給者証(現物給付用)とマイナンバーカードまたは医療保険の資格確認書等を提示すると、福祉医療費自己負担額で診療が受けられる 対象となる医療機関は原則として県内の医療機関(診療前に現物給付の対応の有無を医療機関に確認する) |
| 償還払い方式 | 県外の医療機関(一部の医療機関を除く)で受診した場合や、県内の医療機関でも現物給付以外で受診した場合 |
次のものは現物給付の対象外で、償還払いになります。
・補装具(コルセット等)の療養費
・医療機関等に受給者証を提示しなかった場合
・県外の医療機関で受診した場合
医療機関受診時には毎回必ず受給者証とマイナンバーカードまたは医療保険の資格確認書等を提示してください。
治療用メガネも助成の対象です
払い戻しの対象となるのは、病院や薬局に支払った合計金額のうち健康保険の適用となる医療費です。
保険適用となる治療用装具(コルセットや小児弱視等の治療用メガネなど)も対象になります。申請には領収書の写し、医師の意見書の写し、保険者から届く支給決定通知書の写しが必要です。
助成の対象外
- 健康診断料、予防接種、薬の容器代、入院時の食事代、病衣代、診断書などの保険適用外の自己負担額
- 学校等でのけがなどで日本スポーツ振興センターの「災害共済給付金」を受けたもの
申請はオンラインでもできます
福祉医療費の助成を受けるには認定申請が必要です。子ども支援課、各支所・宇久行政センターのほか、オンライン申請でも手続きできます。
オンライン申請は来庁不要で24時間いつでも申請できます。新規申請のほか、認定事項の異動届などにも対応しています(申請前に「福祉医療費助成にかかる同意事項」を確認してください)。
申請に必要なもの
- 保護者の振込先がわかるもの(通帳等)
- 健康保険の被保険者および子どものマイナンバーカード、通知カードもしくはマイナンバー記載の住民票の写しのいずれか1点
- 窓口へ来庁する人の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
全国共通の制度も忘れずに
- 妊婦のための支援給付… 5万円+こどもの人数×5万円
- 出産育児一時金… 子ども1人につき原則50万円
- 出産手当金… 健康保険の被保険者が産休を取ったとき
- 育児休業給付金… 2025年4月から手取り10割相当になる期間がある
- 児童手当… 2024年10月から高校生年代まで
保育園に入れるかどうかも見ておく
佐世保市の保育料は世帯の住民税所得割額と子どもの年齢クラスで決まります。3歳児クラスからは無償化で利用料が無償ですが、給食費などは別にかかります。
入りやすさは地域や園で差が出ます。佐世保市の点数の基準と空き状況を見ておくと、申し込む前に見通しを立てられます。
上限があっても残るもの
佐世保市は18歳になる年度末まで、病院1か所につき月1,600円までの負担で受診できます。それでも、子どもが入院したときに家計を直撃するものは残ります。
- 入院時の食事代と病衣代(助成の対象外)
- 県外受診や補装具の立て替え(償還払いになる)
- 付き添いのために親が働けない期間の収入
医療費が助成されても、この3つは残ります。特に3つめは金額が読みにくく、きょうだいがいる家庭ほど影響が大きくなります。
とはいえ、子ども本人の医療保険より親に何かあったときの保障のほうが、家計への影響は大きくなります。順番を押さえたうえで、助成の対象外になる部分を埋めるのが無駄のない考え方です。
市外へ引っ越す可能性がある場合は、転居先で条件が変わる点も頭に置いておいてください。判断に迷うときは子育て世帯向けの無料相談のような窓口で、公的な保障の確認から整理してもらう手もあります。