世田谷区の子ども等医療費助成制度は、0歳から18歳に達した日以後最初の年度末(3月31日)までの児童が対象です。都内の医療機関では原則、自己負担分を支払わずに受診できます。ただし入院中の食事代だけは一旦支払って後から申請する形になります。ここでは区の公式情報をもとに整理します。
対象になる条件
- 世田谷区内に住所があり、18歳に達した日以後最初の3月31日まで(4月1日生まれの人は前の3月31日まで)
- 国民健康保険または社会保険に加入していること
生活保護受給者、児童福祉施設入所者、里親に委託されている児童は対象外です。
助成されるのは2つ
- 保険診療の自己負担分
- 入院時の食事の自己負担分
入院時の食事代まで助成の対象です。多くの自治体では入院時食事療養標準負担額が対象外なので、この点は手厚いところです。
他の医療費助成制度の対象となる疾病は、その制度が優先されます。
窓口では払わない。ただし食事代は別
| 場面 | やること |
|---|---|
| 医療証を取り扱っている都内の医療機関等 | マイナ保険証(または健康保険証等)と医療証を提示すると、原則、自己負担分(保険診療分)を支払わずに受診できる |
| 医療証を取り扱わない医療機関等 | 自己負担分を支払い、領収書を受け取る。あとで医療助成費の支給申請をする |
| 入院したときの食事代 | 医療証を取り扱っている/いないに関わらず支払う。領収書を受け取り、あとで支給申請をする |
入院時の食事代は、その場では医療証が効きません。助成の対象ではありますが、いったん支払って領収書をもらい、あとから支給申請をする必要があります。領収書を捨てると助成を受けられません。
領収書に必要な項目
支給申請に使う領収書には、次の項目が記載されている必要があります。
- 受診者氏名/入院・外来の別/領収額
- 保険診療点数/入院時食事療養費内訳
- 診療年月日/領収年月日
- 医療機関等の所在地・名称/領収印
会計のときに、これらが載っている領収書かどうか確かめておくと後戻りがありません。
医療証は都外では使えません
医療証は東京都外の医療機関等では使用できません。都内であっても取り扱っているかは医療機関等への確認が必要です。都外で受診したときは自己負担分を支払い、あとから支給申請をします。
医療証は毎年10月に自動で更新されます
児童の年齢に応じて「乳幼児医療証」「子ども医療証」「高校生等医療証」が交付されます。加入している健康保険の種類によっては、医療証ではなく「受給資格認定通知書」が交付されます。
- 毎年10月に更新。更新手続きは不要で、9月末までに新しい医療証が郵送されます
- 乳幼児医療証から子ども医療証、子ども医療証から高校生等医療証への切り替えも手続き不要
- 子ども医療証は6歳到達後最初の3月末までに、高校生等医療証は15歳到達後最初の3月末までに郵送されます
3月末を過ぎても新しい医療証が届かない場合は、区へ連絡してください。有効期限の切れた医療証は破棄します。
出生・転入は3か月以内に申請すると遡ります
資格発生日は申請月の初日からです。ただし出生・転入の場合は3か月以内に申請すると、出生日または転入日から資格が発生します。
引っ越しや出産の直後は手続きが立て込みますが、3か月を過ぎると遡れません。忘れないうちに済ませておくのが安全です。窓口・郵送・電子申請(マイナポータル)のいずれでも申請できます。
学校でのけがは医療証を使いません
学校(園)の管理下でけがをしたときは、日本スポーツ振興センターから災害共済給付金が支給される場合があります。医療機関等の受診時には医療証は使用せず、自己負担分を一旦支払ってください。その後、学校(園)に請求します。詳しくは通学(園)している各学校(園)に相談してください。
また交通事故など第三者行為によりけがをした場合の療養費等は、原則として助成の対象外です。医療証を使うときは事前に区へ連絡してください。
ジェネリックがあるのに先発を選んだときの上乗せ分は対象外
令和6年10月から、ジェネリック医薬品があるお薬で先発医薬品の処方を希望した場合、特別の料金負担が発生する場合があります。この料金負担は子ども等医療費助成制度の助成対象外です。
ジェネリック医薬品の利用については、かかりつけの医師・歯科医師・薬剤師に相談してください。
全国共通の制度も忘れずに
- 妊婦のための支援給付… 5万円+こどもの人数×5万円
- 出産育児一時金… 子ども1人につき原則50万円
- 出産手当金… 健康保険の被保険者が産休を取ったとき
- 育児休業給付金… 2025年4月から手取り10割相当になる期間がある
- 児童手当… 2024年10月から高校生年代まで
保育園に入れるかどうかも見ておく
世田谷区の保育料は世帯の住民税所得割額と子どもの年齢クラスで決まります。3歳児クラスからは無償化で利用料が無償ですが、給食費などは別にかかります。
入りやすさは地域や園で差が出ます。世田谷区の点数の基準と空き状況を見ておくと、申し込む前に見通しを立てられます。
窓口負担がなくても残るもの
世田谷区は18歳年度末まで、保険診療分も入院時の食事代も助成されます。それでも、子どもが入院したときに家計を直撃するものは残ります。
- 個室を希望したときの差額ベッド代(保険診療分以外なので助成の対象外)
- 第三者行為によるけが(原則対象外)
- 付き添いのために親が働けない期間の収入
医療費が助成されても、この3つは残ります。特に3つめは金額が読みにくく、きょうだいがいる家庭ほど影響が大きくなります。
とはいえ、子ども本人の医療保険より親に何かあったときの保障のほうが、家計への影響は大きくなります。順番を押さえたうえで、助成の対象外になる部分を埋めるのが無駄のない考え方です。
区外へ引っ越す可能性がある場合は、転居先で条件が変わる点も頭に置いておいてください。判断に迷うときは子育て世帯向けの無料相談のような窓口で、公的な保障の確認から整理してもらう手もあります。