渋谷区の子ども医療費助成は、区内に住所を有する0歳から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子どもが対象です。保護者(申請者)の所得制限はありません。ただし遡れるのは14日以内で、東京23区の中でも短いほうです。ここでは区の公式情報をもとに整理します。
遡れるのは「14日以内」です
出生・転入から14日以内に申請すると、出生・転入の日から助成が受けられます。それ以降の申請は、申請書を受け付けた日から助成します。
東京23区でも遡れる期間はばらばらです。渋谷区の14日はいちばん短い設定で、杉並区・墨田区・港区の15日がこれに続きます。豊島区は2か月、世田谷区・江戸川区・北区・新宿区・葛飾区・目黒区・荒川区は3か月、大田区・品川区は6か月です。
出産の直後は出生届や健康保険の手続きが立て込みますが、渋谷区では2週間が期限だと覚えておいてください。
出生直後で子どもの健康保険証などがまだない場合は、子どもが加入予定の保護者の健康保険証などのコピーを提出して申請できます。後日、子どもの健康保険証などのコピーを提出してください。14日の期限があるので、保険証を待たずにまず申請してください。
対象になる条件
区内に住所を有する0歳から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子どもを養育している人(保護者)が対象です。子どもが次のいずれかに該当する場合は対象になりません。
- 生活保護を受けている場合
- 日本の健康保険に加入していない場合
- 児童福祉施設などに措置入所している場合
- 里親に委託されている場合
高校生相当世代(15歳の4月1日から18歳の3月31日まで)の子どもが、保護者と別居しているときや誰からも監護(子どもの生活について必要な監督保護)されていない場合には、渋谷区子育て給付係に相談してください。
入院時の食事代と補装具も対象
助成されるのは次の3つです。
- 保険診療内の自己負担分(入院・通院・調剤など)
- 入院時の食事療養費の自己負担分
- 補装具(治療用眼鏡など)で健康保険からの給付が決定されたもの
健康保険が適用されない場合(予防接種・健康診断・薬の容器代、入院時の差額ベッド代など)は助成の対象になりません。
入院して食事療養費を支払ったときは、医療機関の領収書(原本)を添えて払い戻しの申請が必要です。その場では医療証が効きません。
払い戻しは2〜3か月かかります
次のようなときは、申請により医療費が助成(払い戻し)されます。
- 東京都外の医療機関で受診したとき
- 医療証を取り扱わない医療機関で受診したとき(医療証を忘れたときも同じ)
- 入院し、食事療養費を支払ったとき
- 医療証・マイナ保険証(または健康保険証)を使わずに受診(10割負担)したとき
- 補装具を作ったとき
10割負担のときと補装具を作ったときは、加入している健康保険組合などへ先に申請が必要です。
医療費は医療証に記載されている保護者名義の口座に振り込まれます。申請から振り込みまで2〜3か月かかる場合があります。
なお払い戻しのオンライン申請はできません。郵送または窓口で手続きしてください。
加入している健康保険が東京都外に本部のある国民健康保険組合(○○県医師国民健康保険組合など)の人は医療証が使えません。医療証は提示せずにマイナ保険証(または健康保険証)のみで受診し、窓口で支払った自己負担分は領収書(原本)を添えて払い戻しの申請をします。
3つの医療証と更新
| 医療証 | 対象 |
|---|---|
| 乳幼児医療証(マル乳医療証) | 0歳から6歳に達する日以後の最初の3月31日まで |
| 子ども医療証(マル子医療証) | 6歳の4月1日から15歳に達する日以後の最初の3月31日まで |
| 高校生等医療証(マル青医療証) | 15歳の4月1日から18歳に達する日以後の最初の3月31日まで 高校在学中か否かを問いません |
医療証の有効期間は毎年9月30日までです。更新に伴う手続きは不要で、毎年9月下旬頃に保護者宛てに新しい医療証が郵送されます。新小学1年生・新高校1年生相当世代の切り替えも手続き不要で、3月下旬頃に新しい医療証が郵送されます。
全国共通の制度も忘れずに
- 妊婦のための支援給付… 5万円+こどもの人数×5万円
- 出産育児一時金… 子ども1人につき原則50万円
- 出産手当金… 健康保険の被保険者が産休を取ったとき
- 育児休業給付金… 2025年4月から手取り10割相当になる期間がある
- 児童手当… 2024年10月から高校生年代まで
保育園に入れるかどうかも見ておく
渋谷区の保育料は世帯の住民税所得割額と子どもの年齢クラスで決まります。3歳児クラスからは無償化で利用料が無償ですが、給食費などは別にかかります。
入りやすさは地域や園で差が出ます。渋谷区の点数の基準と空き状況を見ておくと、申し込む前に見通しを立てられます。
食事代まで助成されても残るもの
渋谷区は入院時の食事療養費や補装具まで助成の対象です。それでも、子どもが入院したときに家計を直撃するものは残ります。
- 個室を希望したときの差額ベッド代(助成の対象外)
- 食事代や補装具の立て替え(払い戻しまで2〜3か月かかる)
- 付き添いのために親が働けない期間の収入
医療費が助成されても、この3つは残ります。特に3つめは金額が読みにくく、きょうだいがいる家庭ほど影響が大きくなります。
とはいえ、子ども本人の医療保険より親に何かあったときの保障のほうが、家計への影響は大きくなります。順番を押さえたうえで、助成の対象外になる部分を埋めるのが無駄のない考え方です。
区外へ引っ越す可能性がある場合は、転居先で条件が変わる点も頭に置いておいてください。判断に迷うときは子育て世帯向けの無料相談のような窓口で、公的な保障の確認から整理してもらう手もあります。